hungry travelog
美しい海。うまいメシ。豪華なホテル。アジア方面の旅の記録。
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Ricelands




このブログを見に来てくれる人は、多くが東南アジア好きで、東南アジアのメシも好きだと思うので、この本は強くおすすめしたい。
日本にも東南アジアの食についての本はたくさんあるが、そのほとんどは食べ歩きモノで、料理の紹介や店の紹介など、もちろんそれはそれで見ていて楽しいし、実際の参考にもなる。しかし、テレビのグルメ番組と同じで「おいしい~」と言ってそれで終わり、みたいな。なんだか薄っぺらい気がしてしまうのも事実。
一方で、真面目に「食文化」を研究している本もあるのだが、やっぱりハードカバーの分厚いやつで、写真も白黒の小さいやつが載ってるだけの、なんだか味気ないものばかり。せっかくのおいしい料理の研究なのに、ちっともおいしそうに見えない。

この本は、両者のいいところを併せもつ。
何しろ、著者の本業は写真家(イギリス人)なので、とにかく多用される写真がどれもこれも美しい。
文章はかなり柔らかい感じでエッセイに近い感覚なのだが、西洋人らしく本の構成はしっかりしている。まず、この人はアジアの米(コメ)文化に興味をもった。なので、最初はコメを作るところから始まる。インドネシアやタイなどの田舎に赴き、たんぼやら農器具やらの写真を撮る。次にやっとご飯の話になる。色んな種類のコメや、コメ料理。その次に、おかずの話になる。しかも目の付け所が渋く、日本で言うところの漬け物とか佃煮の類とか、ああいう「何杯でもご飯が食えるちょっとしたおかず」の類が着目される。まずはスパイス。唐辛子を中心に考察した後、食材として魚やココナツなどに着目。
料理にどう使うかだけでなく、どうやって栽培し、採取するのかにも立ち入っていて、タイの猿を使ったココナツ採りとか、面白いネタでは遠慮なしに脱線気味になる(どうしても猿がココナツを採ってるところを「上」から採りたかったが、かなりの高さなので恐怖の撮影だったエピソードとか)。

中国で言うところの野味(東南アジアではカエルとか昆虫とか)に触れた後、中国や西洋などの歴史的・文化的影響に触れ、文化論的になるが、その中でもドリアンの話になると夢中になって何ページも費やしたり、全体的に著者の和み系の人となりがとてもよく伝わってくる。

内容自体、色々な発見もあるし、その語り口も面白いので、それだけでも読む価値はあると思うが、何しろ写真がいい。料理そのものだけではなく(むしろできあがった料理の写真はあまり多くない)、それを作ったり捕ったりする人々、それを売る人、調理する人、食べる人。料理として出てくるまでの舞台裏を全部見せてくれているようだ。その写真が、どれもいちいち美しい。自分も写真を撮る身として、やっぱりプロは凄いと思わされる。
久しぶりの、人に強くお勧めしたくなる本だ。

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コメント
この記事へのコメント
そそられます!
とても中身の濃い、素敵な本ですね!
そそられます~(笑)

いい写真って、やっぱり威力がありますよねぇ~
匂いや雰囲気まで伝わってくるというか・・・
私も、菊地 和男さんの「超級食香港」の写真と名文を読んで
わざわざその料理食べたさに香港に行きましたもん!
2010/10/04(月) 08:36 | URL | にゃあ #c7wjWTFU[編集]
Re: Ricelands
にゃあさんこんばんは。
この本はいいですよ~写真を眺めてるだけでもOKです。きっと。
そうですか香港モノでいい本があるんですね。まだ先になるでしょうが(今は、基本的に海のあるところに行きたい年頃なので(笑))、香港に行くことがあったら参考にさせていただきます。
僕もいい写真が撮れるように精進しないといけませんね~
2010/10/04(月) 23:08 | URL | hungry_kaz #-[編集]
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