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hungry travelog
美しい海。うまいメシ。豪華なホテル。アジア方面の旅の記録。
≪02月   2013年03月   04月≫
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メキシコ滞在3日目。世界一周通算24日目。観光ができるのは、今日が最後だ。
最後の訪問地に選んだのは、メキシコシティから4時間ほど北上したところにあるサンミゲル・デ・アジェンデ。これもまた世界遺産の町。メキシコシティからアメリカを結ぶ道沿いに16世紀につくられた町で、スペイン人、クレオール(混血)、アメリカ先住民の文化がミックスして残され、建物もメキシカン・バロックやネオ・ゴシックなどの建築様式が混在しているという文化的多様性が評価されている。
アメリカ人は1960年代からこの町の美しさに目をつけて、長期滞在したり移住したりして古い建物をメンテナンスして残してきたことから、町並は美しく残され、芸術や音楽が発達し、観光地化されつつも洗練されている。

前日のツアーで満員のマイクロバスに詰め込まれて尻が半分はみ出したまま何時間もドライブしたことがトラウマになっており、今日は片道4時間のドライブを、いったいどんな悪条件を耐えなければいけないのかと戦々恐々としていた。
ホテルのロビーに迎えが来る。車に乗り込んだら僕一人。ドライバーと会話するうちに、どんどん郊外に向かい、高速に乗る。あれ、他のお客さんは?他の車に乗り換えるんじゃないの?と聞くと、「いや、今日は君一人だよ」との答え。おっと、期せずしてプライベートツアー!途端に気が楽になる。どうやら、同じH.I.S.メキシコで申し込んだツアーなのだが、前日のやつは地元ツアー会社に委託したもので、今日のはH.I.S.が直接運営してるようだ。

少しドライブすると、高速道路が伸びる先に見えてきた色とりどりの棒。メキシコの建築家ルイス・バラガンの作品「サテライト・タワー」だ。何か機能があるわけではなくただのモニュメントなのだが、何やら強烈な印象を残す。ルイス・バラガンの作品はメキシコの建物のようにカラフルで、幾何学的なデザインが特徴で、彼の作品を見て回るツアーもたくさんある。日程に余裕があれば僕もちょっと見てみたかったので、ひとつだけでも間近で見られて満足。

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途中休憩に立ち寄った店の前で。
メキシコは今や自動車大国で、国別の自動車輸出量では世界5位だというし、町行く車も日産(トヨタより圧倒的に多い)やフォルクスワーゲンや米国メーカーのぴかぴかの新車ばかり。こういう車を見て「メキシコらしい」と言ってしまうのも失礼な話だが、なんかちょっとニヤリとしてしまった。ドライバー兼ガイドも、「アメリカ映画で見るメキシコのイメージをもってるんだろ。もっと田舎だと思ってただろ」と半分は納得した様子。

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昼ぐらいに、サンミゲル・デ・アジェンデに到着。
観光化が進んでいる一方で、町並は完全に古いまま残されているため、町の中には大型ホテルや大型駐車場がない。ドライバーもなんとか車を停めようと路地をウロウロするが、どこも路駐でびっちりで、停める隙がない。町の中心からだいぶ離れたところでようやく1台分の空きを見つけた。こりゃ大変だ。

メキシコの古い町の恒例で、町の中心部には広場があり、その目の前には町のランドマークになる大きな教会。
パロキア・デ・サン・ミゲル・アルカンヘル教会は重厚なゴシック建築。しかしピンクがかった石の色がやわらかい印象を与える。だいたいこういう教会はヨーロッパ人が設計するのがお約束だが、この教会は現地人が絵ハガキ1枚を頼りに、地面に杖で設計図を書いて建築を指示した、という。

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これ以外にも町の中心部にいくつも教会がある。日曜日の昼間という時間帯のせいか、どこに行ってもミサの最中で、教会から溢れんばかりに信者が集まっていた。ガイドはまったく臆することなく人混みをぐいぐいかき分けて中に入って行くのだが、こっちはちょっと遠慮しちゃうなあ。

最低限の見どころだけ先にガイドと一通り歩いてから、昼飯。ここからは夕方までフリーだという。
メシはガイドにお薦めを選んでもらい、トルティーヤスープと、エビのタコスにした。トルティーヤスープってのがまた典型的メキシコ味で、トマトスープに細く刻んだトルティーヤがたっぷりと、アボカドと、チーズが入ってるw

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メシの後、まずは町の中心部を歩く。市場に行ってみると野菜や果物を売ってるエリアが大きくて思ってたよりずっとローカル色が強く、ちょっと面白い。

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でもメキシコっぽいにぎやかさを感じるのは本当に町の中心の一部だけで、それ以外はどちらかというとシックな感じ。店もブティックとか小物とかギャラリーとか小洒落たホテル、レストランなんかが多い。
どの建物もきれいに彩られ、古いながらもきちんとメンテされている。

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町の中心から遠ざかるにつれ、登り坂になる。坂を登れば、その分だけ高いところから町を見渡せるので、いい気になってどんどん登る。多くの建物が、屋根の上まできれいに飾っているのには感心する。

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坂はだんだん勾配がきつくなり、ついに階段になる。標高1950メートルで、ひたすら坂を登り続けるのはけっこう辛い。少し進んでは立ち止まって写真を撮り、また少し進んでは振り返って眼下の町の景色を眺めて、ゆっくりと坂を登っていく。
本当に綺麗な町並だが、生活には不便そうだ。
しかしどこまで行ってもキリがないので、あの辺まで登ったら終わりにしようかな、と目星をつけて進む。すると、目標地点よりもさらにだいぶ先に十字架が見えた。どうやら丘の頂上に教会があるようだ。よし、そこまで行こう。

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で、たどり着いた十字架の丘。視界を遮るものは何もなく、世界遺産サンミゲル・デ・アジェンデの町が一望できる。しかもここに居るのは僕一人だけ。なんて贅沢なんだろう。
丘の頂上にはサボテンが群生してたりしてちょっと異国を感じさせるけど、見晴らしがよくて、風がさわやかで、本当に気持ちいい。
およそ3週間の世界一周の旅の、ここが最後の訪問地だと思うと、なんだか感動もひとしお。坂の途中で引き返そうと思った僕に、「何だよ。そこまで来たんなら寄ってけよ」と神様が声をかけてくれた気がして、なんだかこの丘の上に居る間、嬉しくて、幸せで、しょうがなかった。

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旧市街と少し違う方角を見ると、斜面にびっしりと建ち並ぶカラフルな建物が、これもまた綺麗だ。
これらはたぶんホテルとか、金持ち外国人の別荘とかなのだろう。サンミゲル・デ・アジェンデ旧市街を見下ろす丘の斜面に建っている、その建物をさらにこっちが見下ろす。

正直言って、このとき撮った写真は、後から見てガッカリしてしまった。まあキレイなことはキレイだが、あのときの感動は、表現できていない。もっと、思わず興奮してしまうぐらい美しかった。この場面をなんとか記録に残そうと、夢中で何枚も何枚もシャッターを切って、まあ写真ばっかり撮ってないで、この空気をもっと楽しもうぜと自分に言い聞かせて草むらに座って景色を眺めてみて、でもやっぱりこの構図はいい写真が撮れそうだ、なんてまた撮影を始めて... 夢中になって過ごした30分。
まあ、でも、こんなものものかもしれない。もう一度同じ感動を求めて、同じ場所に行ってみても、きっと同じようには感動できないだろうし。
この旅の最後の最後で、本当にこの地に来て良かった、この旅に出て良かったと心から思わせてくれた。基本的に僕はキリストに手を合わせることはないが、このときばかりは深々と頭を下げ、お礼をしてきた。

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帰り道はずっと下り坂なので、だいぶ景色を楽しむ余裕があるw
どの建物もきれいで、道にもゴミとか落ちてなくて、町にも変な不良少年とかがたむろしてるわけでもなく、本当に美しく安心して歩ける町だ。世界遺産だから自治体がしっかりケアしてるんだろうけど、ここまでできるのは、住民の意識が高いからだろう。
下の写真で向こうに見えているのが、3枚目の写真のカテドラル。

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夕方、すっかり満足してサンミゲル・デ・アジェンデを後にする。メキシコシティへ戻る途中にケレタロに立ち寄る。これもまた旧市街が世界遺産に登録されている。
かつてはメキシコ第三の都市にまで発展したというケレタロは現在も人口75万の大都市。その町の真ん中を、古い水道橋が貫く。もちろん今はもう使われていないが、水道橋と、そこから住民に水を配送すべく枝分かれした、終点の水汲み場が数多く残されている。

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ケレタロもまともに観光すれば半日では済まないとのことだが、もう夕方だしサンミゲル・デ・アジェンデでおなかいっぱいになったので、教会をいくつか見て、古い町並をドライブしてさらっと観光して帰る。メキシコシティまでは3時間ほどのドライブ。

さあ、これで、この世界一周の旅はおしまい。翌日は帰るだけだ。それも6時台のフライトなので、また3時起き。
感慨にふける暇もなく、ホテルの近所で買い物して、メシくって風呂入って荷造りして... とバタバタしてるうちにいい時間になってしまったので、寝る。
いやーメキシコ楽しかった。正直、期待値はそれほど高くなかったけど、是非また来たいと思わせてくれた。

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